本日はスクワットを筋肉やバイオメカニクスとは別の視点から考察し、皆様にシェアしていければと思います。
スクワットとは
まずスクワットと呼ばれる種目はご存知でしょうか。
主に下半身の筋、体幹部の筋など、非常に多くの筋肉が鍛えられるため、キングオブエクササイズと巷では呼ばれており、とても優秀な種目です。
ネット上でもよく取り上げられている種目で最も知名度の高い種目ではないでしょうか。
スクワットから得られる物
スクワットというエクササイズを行う事で得られる物は何があるのか。
内分泌系の変化による筋力向上、筋肥大などはもちろん期待できます。また、骨の強化、心肺機能の向上などあります。
本日のテーマである脳、神経との関わり何がありるのか。それはざっくりと分けると2つあり、体性感覚システムと前庭覚システムの働きです。
スクワット時における体性感覚システムでは主に3つ
- 足底の触覚、圧覚
- 各関節の可動圧
- 下半身、体幹部の筋肉群の収縮
スクワット時における前庭システムの働きは4つ
- 自己認知
- 空間認知
- 姿勢
- 動作
それぞれのシステムが正しく機能する事でスクワットに関わらずトレーニングでも日常生活でも競技スポーツでもパーフォーマンスの向上が見込まれます。
逆に正しく機能していない場合は過度な緊張が起きている事が多く、筋力の向上はおろか、局所的にかかるストレスにより痛みや不快感を感じてしまう事もあります。また、スクワットに限らずではありますが適切なトレーニング負荷をかける事もできないのでボディメイクを行うにあたってもデメリットになります。
正しく機能すれば無駄な力を使わずに歩く、立つと言った能力の獲得が期待出来、スクワットはそもそも今現在しっかりと体性感覚や前庭覚が働いているかを見ることが出来ますし、強化も出来る種目でもあります。
良くあるスクワットのエラー(不良動作)と筋肉の柔軟性、左右差を考える
ここまで聞くとスクワットはとても良い種目である事が分かるかと思います。
そんな中でもスクワットを行うにあたって、うまくしゃがめない方もいらっしゃるかと思います。
良くあるのが背中が丸くなる、上体が前に倒れ股関節が曲げられない、足裏の一部分(踵など)に体重がかかってしまいしゃがめない、片脚に重心が寄ってしまうetc…
軟部組織で考えれば筋肉が硬い、弱いと言った物です。そう言った場合はどの様にアプローチすれば良いのか。良く紹介されているのは部分別にストレッチや筋力の強化と言ったエクササイズかと思いますし1番イメージがしやすい物かと思われます。
では、それがベストなのかと言われるとNOです。あくまでもベストでは無いという事なので意味が無い訳ではありません。
大前提ですが、人は必ず脳を介して身体が動く様になっています。腕を上げる、脚を伸ばすなどは全て脳から命令された結果でしかありません。
勿論、身体の様々な部分にセンサーの様なものがあり様々な情報を脳に送り返したりはしているので脳だけが働いている訳ではありません。また、ストレッチなどは筋肉の組織が伸びて柔らかくなるのでは無く、伸ばされた情報を脳に送り返しているにすぎません。
そもそも、身体が硬いと言うのは筋肉の組織が硬いわけではなく、筋肉の組織的な柔らかさは人類ほぼ変わらないそうです。
では、何故硬い様な状態になってしまうのか。
それは前途した体性感覚、前庭覚でもお話しした緊張です。このシステムが正しく働いていない方は身体及び脳は防御反応を起こしてしまいます。
結果リラックスすることが出来ずに常に緊張した身体になると言う訳です。
イメージは長座体前屈のように腿の裏を伸ばすエクササイズでは腿の前の筋肉は緊張し、腿の裏の筋肉はリラックス出来るのが正常な働きですが、緊張が強い方は腿前、腿裏どちらも緊張してしまい膝が伸びない、伸ばそうとすると突っ張る感じと痛みを感じてしまうのです。これが身体が硬い人のメカニズムです。
左右差も似た様な物ですが人は右半身、左半身で運動制御が分かれています。緊張が強い方がもちろん力を上手に入れる事が出来ないので筋力は弱くなります。そうなると必然的に力が入れやすい方を使う様になるので左右で力の入り方が違うという事になるのです。
多少は左右差はありますが顕著に感じる際は脳の働きがうまくいっていない可能性があります。
話が逸れてしまいましたが、ではどうやって正しいフォームでスクワットを行うか。前途した様なエラーが出てしまうのであればまずは体性感覚、前庭覚を鍛え、リラックス出来る様になる事が重要です。
リラックス出来ることは力のコントロールが身につく事になります。そして徐々に運動強度を上げていければお身体の見た目の変化や純粋な筋力、日常生活のクオリティの向上も期待出来るでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本日はスクワットを脳、神経の観点からお話させていただきました。
非常に見落とされがちな内容なのでぜひ参考にしてみて下さい。
ここを疎かにしてしまうと運動効果、強度も低下してしまいます。少しでも気になった方はまずは無料カウンセリングからお待ちしております。
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この記事の監修者
グローバルフィットネス代表・トレーナー 三瓶良晃
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